|
遠き想い
大谷田んぼ・八国山
2012.6.2 |
|
|
スタジオ・ジブリ作品「となりのトトロ」というアニメ映画。
昭和30年代の所沢がモデルとなっていると聞いたときは、
「そんなアニメになりそうなところあったかな?」と思いましたが、
作品を観てみると確かに、松郷、牛沼、七国山など、どこかで聞いたような地名がでてきます。
松郷、牛沼は関越道・所沢ICから市街に向かうR463沿いにあります。
現在は、かなり開発が進んでしまいましたが、昭和30年代前半では、まさに映画ような感じだったんでしょうね。
私の記憶(昭和40年代後半)でも、かなり広大な林が広がっていたように思います。
映画では、七国山、実際にあるのは八国山。東村山側はかなり自然が残っていますが、
残念ながら所沢側は住宅地として開発され、わずかに残るだけです。
八国山という名の由来は、新田義貞が鎌倉攻めの際、将軍塚のところに陣を張り、
八つの国が見渡せたからと聞いています。
所沢の旧市街からほぼ一直線に八国山へと通じる細い道に、
「旧鎌倉街道」という石碑が建ててありますので確かなのだと思います。
個人的には、アニメより新田義貞のほうが「ほ〜っ!」って感じなんですけど、
なんたって鎌倉時代ですよ!鎌倉!(笑)
川越のほうからもほぼ一本道、そしてさらに将軍塚へも一本道
そして八国山の所沢側に広がっていたのが「大谷田んぼ」です。
半分田んぼで、半分は田んぼを放棄して湿地帯のようでした。(水天宮下より狭山湖方面に向かって)
現在は住宅街となってしまって見るかげもありませんが、子供にとっては楽園のようなところでした。
佛眼寺下に小川が流れ、どじょうやタニシ、ざりがに、田んぼにはカエルなど生命感あふれてました。
ネコヤナギ、土手にはツクシ、ヨモギやノビロ、青大将(へび)の抜け殻に腰を抜かしたことも。
土手の草っぱらにイナゴなんかもいましたね〜。
八国山側と大谷田んぼの境にも土手があり、竹やぶの中に友達がダンボールで作った秘密基地があったり、
大木にロープで古タイヤを吊るし、ブランコで土手から田んぼへGO!スリリングでしたね〜b
私の記憶が正しければ、昭和57年までは「大谷田んぼ」はまだ残って、
それが私が大谷田んぼを見た最後だったと思います。
映画に出てくる病院もあります。八国山の尾根づたいに歩き、途中東村山側をみおろすと尾根と平行するように
細長い木造の建物が見えました。人影もなく薄暗い古びた渡り廊下のような感じです。
当時、病院の使われていた施設なのかわかりませんが・・。
その渡り廊下のような建物が不気味に見え、とっても恐れてましたね〜私は(笑)
子供たちの間では、「精○病院」なんて言われてましたし。(結核の病院だと、家のものは言ってましたが)
また尾根で白い浴衣姿で散歩してる人がいたりして・・よけい驚いちゃったり。
現在行ってみると5月の新緑に阻まれてか、尾根から病院は見えませんでした。
散歩する人やジョギングする人、自転車で走る人など、かなり見うけられ、開けたな〜っという印象です。
「大谷田んぼ」を横切り、将軍塚を少し過ぎたあたりから尾根へ入りしばらく歩くと、左側に病院が現れて、
さらに進むと右側に赤土がむき出した斜面がありました。
モトクロスをやる人がいたり、仮面ライダーの1号だか2号だかの撮影をしたとか、しなかったとか・・・
そして狭山湖へとたどり着きます。遠足の定番コースでした。
線で囲んだあたりが「大谷田んぼ」、赤いラインが尾根の道
赤いラインの左端に「将軍塚」そこに行く手前に「勢揃橋」があります。
以上、私の記憶を頼りに書いてみましたが、
森に入るとウグイスが啼き、涼しさに包まれ森林浴、散歩するにはもってこいです。
途中、尾根の分かれ道を東村山側へ下ると「北山公園」に出られます。
菖蒲の花なんかがあるいい感じの親水公園?ですね。
|
|
|
新田義貞の軍勢が勢揃いしたのでしょうか? 落ち武者の幽霊が出るなんて噂も(笑)
|
|
|
これが尾根の道です。当時の面影が残っています。 |
|
|
水天宮
普段は誰もいないとても寂しいところです。
この社の裏へ回ると道があり八国山の尾根同様に狭山湖方面に出られます。
八国山よりある意味、不気味かも知れません(汗)
八国山と平行して、この水天宮のある山があります。
鳩峰神社 |
|
|
住宅が立ち並ぶあたりが「大谷田んぼ」のあったところで、
その後ろの山が「八国山」です。標高80mくらい。
あの田んぼで子供たちを遊ばせてあげたかったな〜と思う今日この頃です。
〜水天宮入り口より所沢側の八国山を望む〜
|
|
|
|
|
|
|
|